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1: スペア速報@まとめ 2016/12/01(木) 14:26:44.82 ID:CAP_USER9
侍ジャパンに、いや日本列島に衝撃が走った。
日本が世界一奪還を目指すワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の第4回大会が来年3月に開催されるが、米スポーツ専門局「ESPN」が11月28日に「この大会を最後に消滅する可能性がある」と報じたのを皮切りに、複数の米メディアが来年が“最後のWBC”となる可能性を一斉に報じたのだ。
過去3大会中2大会で優勝、日本代表「侍ジャパン」を常設化してこの大会に賭けている日本球界にとっては大きな痛手。舞台裏を探った。 (江尻良文)


 WBC消滅が事実なら、日本野球機構(NPB)は計り知れないダメージを受ける。


 前回の2013年第3回大会前には日本側から、WBCの総収益の半分以上が米国側に渡るシステムに不服を訴え、利益の配分を強く求める声が上がった経緯がある。
それだけに「米国でのWBC消滅報道は、日本の口を封じるための“脅し”ではないか」と陰謀論を唱える向きもあった。

 しかし、米大リーグウオッチャーの球界関係者は、舞台裏をこう分析している。

 「おそらく来年3月の第4回大会開幕前には、主催者側のMLB(米大リーグ機構)が表向き消滅を否定するだろう。だが、実態はいつ消滅してもおかしくない。MLBにとってWBCは、日本側が大騒ぎしたほど、一方的に莫大な利益をあげているわけではない。正直言って、ここまでよく持ったと思うよ」


 その上で「今や1兆円産業になったMLBにとって、80億円の収入はあっても、各国を招待するのに必要経費が70億円かかるWBCは、手間暇がかかるだけで、それほどのメリットはない」と解説する。


 しかも米国内では、大リーグの開幕直前に行われるWBCは全くの不人気。観客動員はメジャーリーグ球団同士のオープン戦以下で、真剣勝負の国際大会として認知されていない。


 日本でこそ、2006年の第1回大会・決勝のキューバ戦の実況中継が驚異的な平均視聴率43・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をたたき出すなど熱視線を浴びているが、米国とは温度差が大きいのが実情だ。


 そういう意味で、WBCが消滅した場合、最大の被害を受けるのはNPB。熊崎勝彦コミッショナーが「何がなんでもWBCで世界一奪回」と大号令をかけている背景にも、お家の事情がある。


 NPBは「侍ジャパンを収益の柱にする」ため、侍ジャパンを常設化。その運営会社の「NPBエンタープライズ」を2014年11月に立ち上げている。


 だが、先月10日から13日まで東京ドームで行われたメキシコ、オランダとの計4試合の侍ジャパン強化試合は散々。観客動員は思わしくなく、テレビの視聴率はすべて1ケタ台だった。


 WBC本戦では前述の通り、収益の大半が米国側に入り、日本にはギャランティーと優勝賞金などが入る程度。NPBが収益を上げるには、主催の侍ジャパン強化試合しかない。ところが思うような収入があげられないのだから、まずWBCで世界一を奪回し存在をアピールするしかない。


 昨年には世界野球ソフトボール連盟(WBSC)主催の国際試合「プレミア12」の第1回大会が開催されたが、今後どれだけ定着するか予断を許さない段階にある。


 そしてWBCの行方は、野球が復活する20年東京五輪にも大きな影響を与える。


WBCが消滅してしまったら、開催地の特権で一時的に野球が復活した東京五輪どころではない。常設侍ジャパンも、NPBエンタープライズも存在意義が薄れ、解散の危機に直面する。


 「そもそも野球というスポーツは、頂点に立つ米大リーグで完結するスポーツで、国別対抗戦には向かない。日本のプロ野球は今季を見てもわかるように、その気になれば独自に十分収益を上げられる。国際大会などにこだわる必要はない」と言い切る球界OB、関係者も多いが、一時的な大きなダメージ、混乱は免れないだろう。

 日本球界はしばらくの間、WBC消滅情報の行方を、固唾をのんで見守ることになる。

http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20161201/bbl1612011130001-n3.htm

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